行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行う。
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行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行います。
家庭裁判所は、夫婦や親族間の争いなどの家庭に関する問題を調停・審判・訴訟などによって解決するほか、非行を起こした少年などについて処分を決定します。いずれも法律的な解決を図るだけでなく、事件の背後にある人間関係や環境を考慮した解決が求められます。家庭裁判所調査官は、このような観点から、家庭裁判所において、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、心理学、社会学、教育学、社会福祉学といった行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、紛争解決や立ち直りに向けた調査活動を行います。
離婚、子どもの親権・監護権をめぐる争い、後見人の選任、養子縁組の許可などがある家事事件では、家庭裁判所調査官は、例えば、離婚の調停手続において、両親が親権を争っている場合には、親子の交流の様子を観察したり、子どもと面接したりして、子どもの思いを調停委員や両親に伝えたり、子どもの福祉を優先した解決について裁判官に意見を提出します。また、当事者間で食い違い、合意のあっせんが難しい場合などに、当事者と面接し、それぞれの気持ちを受け止めながら客観的な事実を確認して整理し、その結果をもとに調停の進め方について裁判官に意見を提出します。
非行を起こした少年などについて処分を決定する少年事件では、家庭裁判所調査官は、少年がなぜ非行を起こしたのかを分析し、どうすれば立ち直ることができるのかを検討するため、少年の性格、日頃の行動、生育歴、少年を取り巻く環境などを調査し、その結果を書面にまとめて裁判官に報告します。試験観察という決定がされた場合には、その間に少年や保護者と定期的に面接することもあります。
家庭裁判所調査官は、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、家庭裁判所の適正、迅速な審理を支えています。また、学校や児童相談所などの関係機関とも連携したりして、少年や当事者が抱えている問題の解決を目指しています。
よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
賃金・労働条件はどうなの?
厚生労働省の統計データによると、家庭裁判所調査官の年収は981.1万円、平均年齢は46.5歳、月間労働時間は159時間です。
有効求人倍率は0.91で、求人賃金(月額)は28.6万円となっています。
未経験から家庭裁判所調査官になるには?
裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補、院卒者区分・大卒程度区分)に合格する必要があります。受験資格として、院卒者区分、大卒程度区分はいずれも30歳未満という制限があります。試験は2次試験まであります。
家庭裁判所調査官補として採用されると、裁判所職員総合研修所と配属先の家庭裁判所で研修(約2年)を受け、修了すると調査官に任命されます。
研修所では講義や演習などの合同研修を受け、更に家庭裁判所では指導担当の主任家裁調査官から、事件処理その他調査実務全般にわたる教育訓練を受けます。
事実の調査や人間関係の調整など、家庭裁判所の専門的な仕事に従事するため、心理学等に関する専門的知識や技法と法学の知識、そしてそれらを高めるための不断の自己研鑽が求められます。また、裁判所職員としての高い倫理性や使命感、関係機関の職員として協力して執務できる柔軟さや協調性も求められます。