どんな仕事?
主に機械器具・道具等を用いて、配電盤・制御盤・分電盤・監視制御装置等(以下「配電盤等」という。)を組み立て、配線し、仕様・規格どおりになっているかの試験を行う。
配電盤とは高電圧の電気を変圧して複数の回路に送るもの、制御盤とは電動設備や機械における電気の流れを把握し調節を行うためのもの、分電盤とは配電盤から送られた電気を建物や施設内の各場所に分けるもの、監視制御装置とは防災情報システムなど各種のデータを一つにまとめて監視・制御するものである。これらは、ビル、商業施設、工場などにおける空調、照明、エレベーターなどの電気設備を稼働させるために不可欠な電気機械の一種である。
配電盤等の組立作業は、盤に取り付ける器具の位置等を示した図面や配線に関する接続図等に従って行われる。組立は手作業で行い一つの盤ができあがるまで基本的には一人で担当する。以下では、配電盤等組立の実際の仕事のながれ等について、ある配電盤メーカーの例を述べる。
毎朝の組立部門におけるミーティングにおいて、当日の作業予定・目標及び指示事項が説明され、グループの全員に共有された後に、各自の作業が始まる。配電盤等の組立は、下記に述べるとおり、器具取付け、導体組立、配線、構造検査・電気試験の順に進められる。
器具等の取付けについては、まず、盤の枠組である板金部品を組立図面どおりに取り付ける。次に、器具等の配置位置などが記載された図面を見ながら、スイッチ、ブレーカー、ヒューズ、保安装置などの器具を順に取り付けていく。板金部品に器具の大きさに合ったねじやボルトを入れて用途に合ったドライバー、ラチェット 等で締める。器具によって締め付ける強さが指定されている場合もあり、その際はトルクレンチ で締め付ける。さらに、大きい電流を流すための導体を取り付ける。作業後、取り付けた器具等が正しい位置にあるか、締め付けの強さが決められたとおりか等について、チェックシートに基づきまず作業者自身がチェックを行い、次に一定レベルの技能を持つ点検者が再チェック(ダブルチェック)を行う。万一不備があった場合には設置先の建物で盤が発火する可能性があるため、厳密なチェック体制が取られている。
配線については、器具を取付け後、接続図を見ながら制御回路 、主回路 の配線を行う。配線を行う前に、作業が効率良く進められるように配線の順番を考えておく。また、電線の被覆をはがす端末処理や電線サイズに合った端子への圧着も事前に準備しておく。配線が終わったら束線材を使用して電線を結束するが、回路の種類によって固定の仕方も異なるため注意が必要である。配線作業終了後には、器具等の取付け時と同様に、チェックシートに基づくダブルチェックを行う。
最後に、発注者が注文したとおりの寸法、高さ、色、器具の位置になっているか等の構造検査を行い、実際に完成した盤に電気を流し、発注者が注文したとおりの電気の流れになっているかの電気試験を行う。これらの作業については、器具等の取付け及び配線を行った作業者とは別の品質保証部門の試験員が担当する。これらの検査・試験の結果、必要があれば再度調整を行って完成させる。組立部門において盤面の貼付ラベルや盤の清掃等の出荷対応作業を行い、製品の納入前には、品質保証部門による出荷検査を行い合格判定後出荷する。
組立を行うためには、まず作業ごとに決められている作業基準やマニュアルを学習して多くのことを覚える必要があり、慣れるまでは苦労する。一方で、組立後の検査・試験の結果、ミスが一つもなかったときには達成感がある。
よく使う道具、機材、情報技術等
ドライバー、ラチェット、トルクレンチ、スパナ、配線点検用具(ブザー等)、作業帽、保護めがね、安全靴