結論:日額3,612円以上は受給中に扶養へ入れない
失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取っている間は、基本手当日額が3,612円以上の場合、健康保険の被扶養者(130万円の壁)に入ることができません。これは日額3,612円×360日=年収換算約130万円を超えるためです。退職後の健康保険をどう選ぶかは、手取りに直結する重要な判断です。
受給日額をまず確認したい方は失業保険シミュレーターをご利用ください。
3択比較:国保・任意継続・扶養
| 項目 | 国民健康保険 | 任意継続 | 被扶養者(扶養) |
|---|---|---|---|
| 保険料 | 前年所得に連動(自治体差あり) | 在職中の約2倍(上限あり) | 0円 |
| 加入できる期間 | 無期限 | 退職後2年間まで | 条件を満たす間 |
| 主な条件 | 特になし | 退職後20日以内に申請 | 日額3,612円未満 |
| 手続き先 | 市区町村窓口 | 協会けんぽ・健保組合 | 配偶者等の勤務先 |
| 扶養者の収入要件 | 不要 | 不要 | 年収130万円未満(日額換算) |
どれを選ぶべきか
- 日額3,612円未満で扶養に入れる場合 → 保険料ゼロの扶養が最優先
- 日額3,612円以上・前年収入が低い → 国民健康保険が安い場合が多い
- 在職中に高収入だった → 任意継続の上限保険料(標準報酬月額上限適用)が有利なことも
扶養に入れる条件と手続き
扶養認定の条件は健保組合によって異なりますが、標準的な基準は以下のとおりです。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 収入要件 | 向こう1年間の収入見込みが130万円未満(60歳以上・障害者は180万円未満) |
| 失業給付との関係 | 受給中は日額3,612円以上の場合、加入不可 |
| 同居要件 | 原則同居(配偶者・子等は別居も可) |
| 手続き書類 | 離職票・雇用保険受給資格者証・収入証明など |
扶養に入る手続きは配偶者や親の勤務先の健保窓口で行います。ハローワークではなく、被保険者(扶養する側)の会社経由となる点に注意しましょう。
受給終了後に扶養へ入るパターン
最も多い選択肢が「受給中は国保または任意継続→受給終了後すぐに扶養へ切り替え」です。
| タイミング | 手続き内容 |
|---|---|
| 受給終了日の翌日 | 雇用保険受給資格者証の受給終了を確認 |
| 5日以内を目安に | 配偶者の勤務先へ扶養追加の申請書類を提出 |
| 国保加入中の場合 | 市区町村で国保脱退手続きも同時に実施 |
受給終了証明として「雇用保険受給資格者証(受給終了の記載があるもの)」が必要になるケースが多いです。
失業給付中の税金(住民税・所得税)はどうなる?
| 税目 | 失業給付への課税 | 注意点 |
|---|---|---|
| 所得税 | 非課税 | 確定申告不要(給付のみの場合) |
| 住民税 | 非課税 | ただし前年収入に対する住民税は翌年6月まで発生 |
退職後しばらくは前年の収入をもとに計算された住民税の支払いが続きます。特に退職翌年の6月〜翌5月は一括または分割で請求が来るため、資金計画に注意しましょう。
詳しい給付額の計算は失業保険の計算方法を、退職直後の手続き全体像は自己都合退職後の失業保険をご覧ください。